試乗記の一覧に戻る         船に滞在の一覧に戻る

                          日産 サンクルーズ24試乗記
     2006年10月16日
神奈川 景山




つい先日、ヤマハ24シエスタを購入したことをキッカケに、同サイズの日産サンクルーズ24がちょっと気になり、ベイサイドマリーナで行われた試乗会に顔を出させていただき、またまた日産の営業マンの阿比留さんに無理を云って、試乗させていただきました。
今回は特に自分の24シエスタとの比較も出来てしまう事もあり、楽しみにしておりました。

また、今回の試乗で日産さんの船造りの真剣さが少し見えたような気がしました。
日産さんは、ヤマハさんと比べてどうしても一般のボートオーナーが持つ、ブランドイメージが低く見られがちです。
これは、現在のボート販売のシェアや販売店さんの数を考えると、しょうがない事なのですが、今回のサンクルーズ24の造りを見る限りでは、開発の方が手を抜かず真剣に考えて作られていると痛感しました。

まず、船体サイズはほぼ24シエスタと同等の7.73mと8m以下のバースでも保管が可能なサイズです。
スタイルもウォークアラウンドになっていない後部スライドドアのタイプで、ファミリークルーザーの典型的なタイプです。

24シエスタより後に発売された為か、きちんと開発段階で商品調査を行っているようで、僕がシエスタを所有してから気が付いた要望点をほとんどクリアしています。

外観デザインは、好みの問題かもしれませんが、フロントウインドウからキャビンルーフ部後部まで、キレイなカーブの流線型デザインで、僕的にはかなりカッコいいと思いますが、皆さん如何でしょうか?




また、シエスタで不満に思っていた船体真ん中辺りのクリートもシッカリ装備されていました。

シエスタはバウとスターンにクリートがあるのですが、船体の真ん中辺りにクリートが無く、ちょっと不便に感じていましたので、自分でクリートの取り付けを行いました。





次に船に乗り込み一番に気が付いたのは、後部スライドドアのシッカリした造りです。
シエスタの後部ドアは、かなり軽い造りのアコーディオン式のドアなのですが、サンクルーズのドアは重厚感のある、かなりシッカリした造りになっています。
それでいて開閉はスムーズで、全く造りに安っぽさを感じさせません。

シエスタの試乗記でも書かせていただいた通り、このシエスタの後部ドアには多少不満を感じていた為、この造りの重厚さはかなり感心させられました。







アフターデッキ周りの作りは、シエスタと同じような感じで、エンジンの横に左右各1名が座れるようなベンチ形状になっています。


アフターデッキの開閉ドアの内、2つは物入れとなっており、ここはイケスとしても使えるようになっています。(残りの1つを開けると燃料タンクが見えます。)





アフターデッキからキャビン内を覗くと、、、

まあ、このサイズのボートですと、レイアウトは変えようが無いと思いますが、入って右側に操船席、左側にソファーとテーブル。(操船席後ろに装着出来るシンクは、清水シャワーとセットオプションです。)
操船席の前にトイレと云う、レイアウト的にはシエスタと同じような感じです。
ただ、ここのソファー部も後発の強みか、シートのレイアウトによって対面式にもソファータイプにも変更可能です。

ソファータイプ 対面式タイプ

ソファーの素材は、ファブリックタイプとビニールレザータイプ(本革ではないですよ)の2種類から選ぶことが出来るそうです。
今回の試乗艇は、ビニールレザーのタイプでしたが、安っぽく見えない上に、(ビチョビチョだと駄目ですが多少でしたら)濡れた水着でも座る事が出来そうですのでお勧めです。

そして感心させられるのが、対面式にソファーを変えた場合に外したソファー部をトイレドア前の空間に設置する事により、Vバースを大きく使う事が可能です。
この工夫は、船中泊を想定している方には嬉しい装備ですね。


僕のシエスタでも、前のオーナーさんの工夫で同じようにトイレ前の空いた部分にマットを入れて、Vバースを広く使う事が出来るのですが、普段このマットを使用しない時に置き場に困っているのも事実です。
この辺の問題も、サンクルーズはスッキリ解消しています。
ただし、その弊害として、シエスタではソファーの下が全て収納になっていますが、サンクルーズでは一部が収納として使えなくなっています。
収納スペースの部分ではシエスタに軍配が上がります。
スペースに限りのある小型ボートでのレイアウトは、本当に難しいですね。

操船席周りは、オーソドックスなタイプで、ステアリングは高級感のあるマホガニーステアリングとなっています。
操船席上を見あがると開口部の大きなハードトップハッチがあり、開放感があります。
また、操船席のステップを使うと、このハッチから顔を出して操船出来、船に慣れるまでの離着岸時には重宝しそうです。


トイレは個室タイプで、このサイズのボートしては必要にして十分な広さを確保しております。
勿論、高さは確保出来ておりませんが、これはこのサイズのボートの宿命で、ヤマハさんのラクシアのように思い切ってトイレの配置場所を変えない限りは、これ以上の高さを確保するのは無理ですね。

それでは、ちょっと出航してみます。
試乗当日はかなり風が強く、試乗日としてはあまり良い状態ではありませんでした。
まあ、こういう日の方が船の良し悪しが分かり易いかもしれませんが、、、
ベイサイドマリーナから出航すると、湾外はかなり波のある状態。
前回のシエスタの試乗を思い出して、ちょっと憂鬱な気持ちになったのですが、奔り出してビックリ。
あれ、全然叩かない!
途中、22〜23ノットくらいまで加速しても、それ程バンバン叩かない。
その後しばらくの間、横波や追い波の奔りを試してみましたが、このサイズのボートとしては、かなり快適でした。
勿論、アルミハルのような当たりの柔らかさはありませんが、気になるほど叩きません。
営業の阿比留さんに聞いたところ、「日産はハルに厚みを持たせて硬さで波を吸収する造りになっていますので、これくらいの波でしたら、あまり叩きません」との事。

サンクルーズ24は、24シエスタよりハルのVがキツイとの事ですので、静止状態での安定性は多分シエスタに軍配が上がるのかもしれません。
このシエスタとサンクルーズの購入を迷われている方は、ちょっと波のある時に試乗してから決められると良いかもしれません。

試乗艇は150馬力4ストローク船外機搭載艇でした。
最高速は、納艇時の荷物を積んでいない状態で約31ノットとの事ですので、色々と荷物を積んで、船底塗装をすれば、最高速で27〜28ノット程度だと思います。
まあ、このサイズのボートですから、27〜28ノット出れば十分で、全く不満は感じないと思います。
通常使用時は出しても22〜23ノット程度だと思いますから、、、

試乗を終えて。
この試乗記の最初でも書いた通り、今回の試乗で日産さんの船造りに対する本気さを感じました。
また、メーカーさんの違いによって、これほど同サイズのボートで乗り味が違うとは思いませんでした。
やはり旧い船ばかり乗っていて、いつの間にか浦島太郎になってしまっていたのですね。
このサイズの船の購入を検討されている方、購入前に色々と乗り比べられる事をお勧めします。



■主要諸元
全長(m)

7.73

全幅(m) 2.63
全深さ(m) 1.40
全高(m) 2.5
総トン数 5トン未満
艇体重量(kg) 1,400
搭載船外機

BF135A/BF150A

最大保証馬力kW(PS)

110(150)
燃料タンク容量(L) 200
最大搭載人員(人) 10
航行区域 限定沿海

 ■価格
搭載エンジン
船体価格(税込)
限定沿海セット価格例(税込)
BF135A
6,457,500円
6,725,386円
BF150A
6,636,000円
6,904,547円
船体価格は諸費用を含まない本体価格です。
限沿セット価格例は慣らし運転費、法定安全備品類、検査・進水諸費等の諸費用を含んだ限定沿海仕様の引き渡し価格例です。

今回も試乗に快く協力して下さった日産マリーンの阿比留さんを始め、ご協力下さったスタッフの方々にこの場を借りて御礼申し上げます。

サンクルーズ24、及びその他の日産艇の問い合わせに関しては下記のご連絡先にお願い致します。


日産マリーン株式会社
ホームページ: http://www.nissan-marine.co.jp
E-mailでのお問い合わせはコチラ


試乗記の一覧に戻る         船に滞在の一覧に戻る