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スズキ DF175/DF150 2003年に200馬力を越える3モデルが投入されてから、ラインナップの空白域となっていた140馬力から200馬力間に、待望のDF175とDF150が加わることとなった。スズキの技術力を結集して新たに開発された直列4気筒DOHC16バルブエンジン。 4ストローク直4船外機としては、世界最大となる排気量によってパワフルな動力性能を発揮しつつも、軽量コンパクトにまとめられたハイパフォーマンスエンジンである。 マスコットネーム“ビッグブロック”は、最先端のテクノロジーが凝縮された4ストローク船外機だ。 1気筒あたり吸気と排気各2つ、計4つのバルブとツインカムシャフトを持つ直列4気筒エンジン。 ビッグブロックとキャッチコピーが付いた排気量は、直4船外機としてはとしては世界最大(発表時)となる2867cc。 優れた動力性能を発揮するパワフルなエンジンでありながら、コンパクトなボディを実現。 もちろん大排気量で懸念される振動に関しては、カウンターバランサーを搭載して振動軽減に対応している。 ■空白帯に投入された待望の175/150馬力モデル 市場への投入はすでに決定していたが、そのタイミングを計っていたような感じで「DF175/DF150」がラインナップに加えられた。 最近の小型艇は次第に搭載エンジンが高馬力化する傾向があり、空白となっていた出力レンジをカバーするニューエンジンの投入が待たれているところだった。 このDF175/DF150は部分的にこれまでのエンジンで採用されたテクノロジーを継承。 ただこだわりがあったのは直列4気筒のレイアウトを使って高出力を得るという選択だった。 それを実現したのが新開発の“ビッグブロック”と呼ばれる、直4としては世界最大となる大排気量ブロックの完成だった。 エンジンとしては排気量を大きくして出力を得るという方法がどちらかと言えば正攻法であり、より信頼性を高めることができる。 しかも直4はスズキが二輪や四輪で実績を積み上げてきたエンジンレイアウトでもある。 その一方で排気量を大きくすれば、それに対する問題点が生じるのも事実。 いかにコンパクトにするか、増大する振動をどう抑えるか、そうした問題点をカウンターバランサーをはじめとする、さまざまな技術によってクリアしてきたところにDF175/DF150の凄さがある。 大排気量に加えて、DF225やDF200では採用されなかったVVT(可変バルブタイミング)がDF175には採用され、それによるトルクフルな立ち上がりと中速域での加速感は、明らかにこのエンジンの特徴のひとつになっている。 さらにエンジン回転数によって吸気マニーホルドを使い分けて吸気効率を高めるマルチステージインダクションシステム、そして低速域でも微妙なコントロールを可能にするために吸入空気量を微調整できる球状スロットルボアを採用するなど、低回転域から高回転域まで、バランスの取れた扱い易さを追求したエンジンに仕上がっている。 試乗でもそうした新テクノロジーによる効果を明確に体感できた。 トルクフルなパワー、特にスロットルレスポンスの早さと滑らかさはDF140、DF250のそれとは全く異なり、結構感動した。 まさしくDFシリーズの完成形とも言える、ハイパワー、ハイパフォーマンス船外機である。
DF250/DF175/DF140搭載比較(Migrator24搭載時)
今回のテスト艇−Suzuki Migrator24について 今回初めてセッティングされたDF175を含めて、3つのエンジンバリエーションが用意されたマッチングインプレッション。 センターコンソーラーX24のバリエーションとしてリリースされた、日本的なスタイルを持つ高速フィッシングボート「マイグレーター24」にとって最も適したパワーユニットはどれか、3艇を乗り比べてみた。 ![]() ■高速航行に対応する国産フィッシングボートの誕生 2005年の東京国際ボートショーでデビューした国産フィッシングボート「X24」はまだ記憶に新しいところ。 これまでの国産フィッシングボートと異なり、純粋なセンターコンソーラーとして、24フィートの艇体に200〜250馬力の船外機を搭載、最高速で40ノットを意識したセンセーショナルなモデルだった。 その「X24」のシスターモデルが早くも2006年ニューモデルとしてリリースされた。 「Migrator(マイグレーター24)」とネーミングされたそのモデルは、センターコンソールではなく、日本的なハウスが配置されたバージョンである。 実はこのマイグレーターは早い段階からX24と同時に開発が進められていたのだという。 それが1年タイミングをずらしての発売となったわけで、基本的なスペックはX24と大きく変るところはない。 十分な発泡剤の充填により強度を増したレベルフローティングのハルは、そのまま流用されているし、ハウスの形状もオーソドックスなもので、ユーザーの好みによる選択肢というバリエーションモデルである。 しかも共同開発を行なったヤンマーからも、FX24C.HTという名称で同型のブラザーモデルが販売されるという方法もX-24の時と同じ手法である。 ただ今回、スズキのマイグレーター24にセットされるエンジンのバリエーションに、先日デビューしたばかりの4ストローク船外機、DF175が加えられることとなった。 実際の取材でスズキマリーナのバースに用意されていたのがDF250とDF140、そしてデビューしたばかりのDF175を搭載したマイグレーター24が3艇並べられていた。 エンジンバリエーションの違う3艇を乗り比べる、マッチングインプレッションである。 船体的なレポートはボーティーフィールド2005年12月号で同型艇のヤンマーFX24C.HTをインプレッションしているので、そちらの記事を参照していただきたい。 まず最初に試乗したのは140馬力をセットしたモデル。 250馬力を搭載したX24の走航イメージがあるだけに、やはり140馬力ではトルク不足を感じてしまうのはやむを得ないのだろうか。 ただセンターコンソールと違って、こういったパイロットハウスタイプのボートを求めるユーザーにとっては、経済性といった側面から考えても、選択肢のひとつとしてあり得る話だ。 次に試乗したのは最新のDF175をセットした艇。 DF250に次いで採用されたVVTの効果なのか、低速域から中速域にかけてスムーズに加速していく。 さらに回転を上げていくが、エンジンがボートのポテンシャルを上手く引き出しながらコントロールしている。 そんな感覚だ。素直なハンドリングフィールだ。 そして最後にDF250搭載艇。 5000回転を超えてからのパワー感はやはり強烈だ。 センターコンソールのX24では、申し分ないパフォーマンスだったが、このマイグレーター24を選択するオーナーには、高回転域を持て余すのではないだろうか。 いずれにしても三者三様の走行フィーリングである。 小誌の印象ではDF175がファインマッチング。 全回転域でボートの良さもエンジンの良さも実感できるはずだ。
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