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「中古艇のネット取引にまつわるメンテナンスについて考える」 インターネットビジネスの急成長で商品売買の形態が大きく変わりつつある。 クレジットカードの普及と宅配便の全国制覇とが相まって、店舗に出向くことなくあらゆる商品が安価で購入できる時代が到来した。 もちろん売り手あっての売買で、ネットオークションに出品すれば個人の持ち物でも世界に向けて販売が可能である。 最近のボート雑誌で『売りたし買いたし』のコーナーに出品するボートの数が激減しているのにお気付きの読者もおられることでしょう。 この現象は中古艇の売買が衰退したのではなく、多くの情報がネットマーケットに流れた結果と筆者は考察する。 今回はプレジャーボートのネット取引について考えよう。 先日、中古艇のエンジンコンディションを調査する依頼があり、出品艇が保管されているマリーナに出向いたときの事、中古艇をネットで取引されている業者の方とお話しする機会があった。 礼儀正しさと愛想のよさから好感の持てる人物像で、短い時間ではあったが話がはずんだ。 彼のお話を聞くまでの筆者の考えはこうだった。 完成度が高くクレームの要素の少ない電化製品や遠方で入手が困難な地元の特産品、書籍やCDはネット販売に向く商品で、故障がつき物で高額商品の中古艇は、しっかりした業者が売り手と買い手の間に入り、双方の理解を得た上ではじめて取引が成立する商品といった位置づけであった。 ネット業者の方の考えはこうである。 「我々は中古艇を扱うブローカーではなく『情報』を売買するビジネスです。」 実に明快なお答えであった。 売り手のご希望金額をサイト配信し、買い手が閲覧して興味があれば船まで案内をする。商談が成立した場合のみ情報手数料を売り手から徴収するといったシステムだ。 売船希望のボートオーナーが買い取りディーラーに依頼すると、再販のためのメンテナンス費用やストックの経費、ディーラーマージン等が考慮されマーケット相場より数十パーセント安い価格での取引となってしまう。 ネット取引、すなわち個人間売買の場合、ディーラーの中間マージンの節減といった部分ではメリットがあるがプロの目を通さずに高額商品を取引するわけですから当然リスクも自分持ち。 メリットとデメリットを十分理解したうえでの取引が必要でしょう。 ■ネット取引のメリット 売り手側の希望金額が自由に設定でき『この価格で売船可能なら・・・』といったダメモト販売が可能である。 また船を使用したまま出品できるので手放すタイミングも自由にコントロール出来る。 雑誌広告とは違い情報の発信先が全世界向けで購入希望者の目に届く可能性が格段に高くなる。 買い手側のメリットとしては情報量の多さと比較検討の容易さ、情報入手の手軽さ、月刊誌とは違ったタイムリーな情報を得られることなど多方面に及ぶ。営業マンの強引な営業に会う心配もなければ情報を閲覧する楽しさもある。 個人名義艇を買い受ける場合、消費税が発生しないのも大きなメリットといえるだろう。 今回ネットで船を捜された方は鹿児島のオーナーで、「近くにマリーナや中古艇を展示しているような販売会社もないロケーションで、唯一中古艇を捜す方法はネットしかないのです」とのお話でした。 売り手と買い手のニーズがネットマーケットで賑わいを見せているのは間違いないようです。 ■ネット取引のデメリット 優良ディーラーが自社のホームページから配信する中古艇情報とは異なり、個人間売買を主とする情報サイトでは、すべてのリスクを買い手が受け持つことになる。 中古艇のもつ故障箇所を売り手側も気づかずに取引が成立し、購入後に膨大な整備費用が発生するケースも現実問題多々あるようだ。 年式と航行時間のみで船の価値を判断し、水没した艇を気づかずに購入したケースも身近にあった。 売船を決意した船は、不良箇所はもちろんのこと、定期的に実施してきた点検、整備もパスするケースがほとんどだ。 売買船体価格のほかに初期整備費用、輸送費、名義変更や検査費用など、必ず発生する費用をあらかじめ予算組みしておく必要があるでしょう。 個人間売買で船舶を購入する場合は、普段お付き合いのあるボート屋さんか信頼のおける業者さんにコンディションの点検を依頼するように心掛けましょう。 特にエンジンが要注意で、エンジントラブルをきっかけに乗り換えを決意された中古艇の修理費用は時として船価を超えることもありえます。 入念なチェックが必要です。 売買にまつわる後のトラブルを避けるための必須アイテムとお考えください。
今回サーベイを実施したレポートをネット取引のご参考に添付します。
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