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                             パフォーマンスによる
                               
   ボートの評価
     2006年 8月 19日
ボート月刊誌より
この記事は2005年7月、ボート月刊誌に掲載された情報です。

パフォーマンスのレベルがボートの評価を決める
ボートを評価する要素はいくつもある。
インテリアなどの居住性であったり、釣りの機能性の高さであったりする。
しかし、あらゆるボートにおいても無視することのできない走航性能は、そのボートを評価する基本的な要素だ。
このパフォーマンスが、ボートの評価を左右する。
日本でもそういった時代がくるのだ。

高出力エンジンの搭載
船外機を始めとするエンジンの性能が格段に進化してきたことによって、そういった高性能エンジンを搭載できるボートが、国産艇のなかでも求められるようになってきた。
また環境規制をクリアするだけのスペックが要求されたこともあり、高出力船外機でも、従来の2ストローク船外機と比較して燃費が半減したことも、高出力エンジンの搭載を推進する形となった。

単純に考えれば、エンジンを倍の馬力にしても燃費はこれまでと変わらないという訳だ。
そういったエンジンの進歩という背景が、そのエンジンのパフォーマンスを十分に引き出させるボートの開発を後押ししていると言えるかも知れない。

かつて“ガソリンの無駄遣い”“燃料代の負担が大きい”などという理由から、高出力の船外機を搭載したボートは市場でも敬遠されてきた。
米国系のフィッシングボートなど、どれだけパフォーマンスに優れたボートがあっても、日本では受け入れられなかったのである。
しかし時代は明らかに変わりつつある。
20フィートのボートを50馬力で走らせるより、100馬力以上で走らせることの方が自然なのだ。

強靱なハル
高出力エンジンを搭載するには、それに耐えられるだけの強度を確保したボートでなくては、それこそ危険極まりない。
もちろん規定をオーバーするエンジンを搭載したボートは船検に合格するはずもない。
しかも4ストロークエンジンは、これまでの2ストロークより重量的には増大する。

確かに小馬力でより大きなボートをそれなりに走らせるというのは、日本が誇る造船テクノロジーのひとつなのかも知れない。
しかしそのためには、船体を極端に軽量化したり、フラットなボトムにするなど、船体にも無理が生じたり、乗り心地が悪くなったり、乗り手にリスクや負担を強いられる。
そういったニーズもあるので否定はしないが、プレジャーボートには適さないだろう。
基本的に船価や燃費の問題がなくなれば、がっしりとした船体のボートを適正な馬力のエンジンで走らせた方が、安全性や乗り心地の面でもベターなのだ。

一方でハルの耐用年数を延ばして、できるだけ長い年数使えるようにすればFRPのリサイクルの点でも良いという側面もある。
廃船までの年数が倍に延びれば、FRPの廃棄物が半減するという考え方である。
ヤマハのフォアマップもそういった考えの中から生まれてきた技術である。
それは今後の方向性と言えるだろう。

確かに購入時の船価は高くなるが、しっかり造られた長持ちする船体なら、それだけでセールバリューも下がらないだろうし、長く乗り続けることも可能だ。
しかも、それなりの費用をかけていろんな艤装を施しても、愛着が湧く前に買い換えなくてはいけないのなら、艤装という楽しみも薄れてしまう。
強靱なハルが、よりパフォーマンスの高いボートへと進化させるのは間違いないのだ。

アドバンテージ・パワー
ドライビングパフォーマンスの優れたボートのメリットのひとつは、アドバンテージ・パワーである。
本誌が勝手に使っている言い方だが、つまり余力というニュアンスである。
船外機に限らずエンジンは、フルスロットルで回転数を上げると極端に燃費が悪くなるのは知っているとおり。
燃費やエンジンの負担を考えると、70〜80%の回転数の経済速度というレンジで走行するのがいいとされている。

しかし多くのユーザーの中には、パワー不足を感じているのか、負けず嫌いのスピード狂なのか、一旦港を出ると常にフルスロットルというオーナーも少なくない。
余裕のあるパワーユニットを搭載し、常にクルージングスピードで走った方が、間違いなく快適だ。
もちろん4500回転がクルージング速力なら、残りの1000回転がアドバンテージ・パワーだと考える。
天候の急変で帰港を急ぐ時などは、その余力を利用して一気に走って帰ってくる。
それ以外はあくまでも余力を残したパワーで走るようにする。

場合によっては、ひとクラス小さな船外機で同じ速力を得るためにフルスロットルで走っていれば、燃費はかえって悪くなるかも知れない。
確かにパフォーマンスの高いボートによって、よりスピードを求めるという考え方も否定はしないが、求めるものはスピードだけではない。
余裕と快適な乗り心地を手に入れることもできるのだ。

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