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今やあなたの船の中は数々の電気製品で足の踏み場もないくらい。 そんな貴方の「文化的」ボートライフを支えてくれるバッテリに敬意を払い、心地好いバッテリの居場所(設置場所)と、そのお世話の仕方について書くところから始めたいと思います。 ◆船内で心地の良いバッテリの居場所はココ バッテリはデリケートです、静かで涼しい乾いた場所が好きです。 なんだか人間と似ています。 でも船内でそんな場所はなかなかありません。 そこで次善の策としてこれだけは守りたい事は、静かなところに設置する(振動が少ないところ)ということになります。 船外機船の殆どは滑走艇なので、高速航行中に波浪による衝撃を受けにくいところがベストポジションと言えます。 具体的には停船中も航行中も常に水面下になる船体後半部で、重量配分上問題が生じない場所にできるかぎり水平に設置することが望ましいと言えます。 勿論かなりの重量があるので設置場所には、補強が必要となる場合も多いと思います。 多くのプロダクションボートは左右のスタンロッカーの中にバッテリボックスを取りつけていると思います。 場所的には悪くないと思いますが、新世代船外横の電力を効率よく貯えるために大型バッテリを搭載するには少々狭く、重量バランスの点で問題がある船が見うけられます。 バッテリを移設したときはバッテリルームの換気設備もお忘れなく。 ◆配線の太さにも気を配ろう バッテリを移設・増設したときは、ついでに電線の太さを使用電力に合わせて変更しましょう。 特に大きな電力を必要とする機器を取りつけようと考えている方はDC配電盤までのアクセサリラインをこの機会に是非交換してください。 直流電流は配線抵抗がオームの法則通りに影響します。 配線距離が長く使用電力が大きい船はより太い電線が必要となります。 その目安としては配線距離が10m電流50Aの場合必要な電線の太さは8平方mmとなります(配線距錐は十−の合計距離です)30Aでは5.5平方mmが必要です。 ◆配線の腐食で困っていませんか? ボートの配線が塩害で腐食して囲ったことはありませんか? 最近の配線は自動車用電線の流用が多く、殆ど普通の銅線(アカ)を使用しています。 このタイプは塩害に弱いので、主要な配線だけでも錫メッキ線(シロ〉を使いたいものです。 大きな配線材料屋サン等には在庫があると思います。 少量で良い方や入手困難な地域の方は、米国規格のマリン用電線を輪入販売しているFマリン、Wマリン等から必要量を切り売りで購入することもできます。 米国規格の場合は8平方mmは♯8、5.5平方mmは♯10で表されます。 ◆たまにはバッテリも洗いましょう バッテリは重いしケーブルを取り外すのが面倒で、つい悪気はないけどバッテリロッカーの中に放りっぱなしで点検もしない。 結構そういうオーナーは多いのです。 ボートの建造基準では、燃料とバッテリのロッカーには必ず換気装置が取りつけられることになっています。 小型のボートでは殆どが換気口を取り付けることにより、ロッカー内に可燃性や有毒なガスが停留しないようにしています。 そのために換気口から潮風や水滴がロッカー内に侵入し、絶縁抵抗を低下させ貴重な電力を漏電させたり、配線の腐食を加速させたりします。 これを完全に防ぐことは困難です。 バッテリロッカーの中で長期間放置されていたバッテリは、バッテリ端子間の絶縁抵抗の低下により自己放電を加速し驚くほどの短期間に貯め込んだエネルギを失います。 この現象からバッテリを守るには、バッテリの外装から潮や汚れを洗い流すのが一番です。 バッテリをデッキに持ち出して清水で洗浄します。 バッテリターミナルに白や黄緑色の化合物が付着していたら、お湯を掛けながらブラシでこすって落とします。 きれいなウェスで水分を拭き取ればバッテリ端子間の絶縁も回復しているはずです。 ◆ターミナルも掃除しよう バッテリを洗浄したついでにターミナルも掃除してみましょう。 まずバッテリ本体の端子からバッテリケーブルのターミナルを外します。 本体のテーパー端子は十と−では太さが異なります。 良く確認しておいてください。 端子は純度の高い鉛でできていますが表面は酸化して黒ずんでいると思います。 柔らかいワイヤーブラシか280番位のサンドペーパで丁寧に磨きます。 バッテリケーブルのターミナルは内側をきれいに唐きます。 外側は性能上は磨いても意味がありませんから簡単に済ませます。 船外機のバッテリケーブルは細いので、多くの場合はバッテリケーブルターミナルにボルトで固定するタイプを採用しています。 その場合は接続郎もよく磨いてください。 清掃が終わったら+−を間違えないように組立て、固定ボルトをしっかり締めつけ、防錆の為にグリスを塗布します。 ◆バッテリの残量はどのくらい? 手入れの最後にバッテリの容量を計測します。容量を正確に計測するためには電解液の比重を測定し温度補正をしなけれはなりません。 とはいえ、なかなか温度測定までは手が回らないというのが実情です。 という訳でこの際細かい事には日をつぶって、実測値を左のグラフに当てはめて下さい。 グラフの左端に近い程フル充電に近くなります。 正確な数値を追求するのに「手間暇は惜しまん」という貴方のために、温度換算の計算式も書いておきます。 比重測定は、電解液が基準液量の上限迄入った状態で測定します。 ◆シールドタイプの容量測定は? 最近のバッテリは小型のものを中心にMFタイプが増えています!というよりも46B24よりも小型のバッテリはほとんど補水不要のメンテナンスフリータイプになってしまいました。 従ってこれらのバッテリは電解液比重を測定することは不可能です…残念と諦めるのは早計です。 電解液の比重と無負荷端子電圧の間には相関関係があります。 端子電圧を測定し12Vバッテリでは6セルが直列接続されているので端子電圧を6で割り、1セル当りの電圧を求め0・84を引けば電解液比重を求めることができます。 文章で説明するのは分かりにくいので、参考までに計算例を書いておきます。 これでシールドタイプのサイクルバッテリの残量を知ることができます。 ◆補充電をしよう もしもバッテリの容量が60%まで減少していたら補充電を行う必要があります。補充電時の充電電流は、充電するバッテリの5時間率容量の10%の電流値で充電します。充電対象バッテリの5時間寧容量が不明なときは、バッテリの型式番号の最初の数字の8〜10%の値を充電電流として用います。 充電時間は【充電時間の目安】の表を参考にしてください。 充電終期には全部のセルからガスが盛んに発生するので充電終了の目安になります。 端子電圧が15V以上で一定値を示し1時間以上継続するか、電解液比重が1・250以上を示し1時間以上継続したときも充電が終了したものと判断します。 ※シールドバッテリ(密閉電池)の場合は無負荷端子電圧が12・8V以上の値を示せは充電終了です。 如何ですか、簡単でしょう? これから最も寒い季節を迎えます。 普通の状態では凍結することのないバッテリなのですが、75%放電したバッテリはマイナス17度で凍結します。 標高の高い湖や寒冷地に愛艇を保管されている方はもう一度バッテリチェックをされることをお勧めします。 ◆メンテナンスにはこれが必要 電気を有効に使いこなそうと考えるのならば、やはりサーキットテスタとバッテリ比重計はどうしても船に載せておきたいもの。この2つがあればバッテリ上がりの心配もしなくて良いし、電気設備やエンジンの点検も効率よくできます。使いこなすには少々努力が必要ですが…。
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