GPS魚探について
2006年7月28日
ボート月刊誌より
ボート月刊誌2006年2月号掲載分
電子機器選択のひとつの要素として画面サイズがある。
ボートの設置スペースが許すなら、より大きい画面のほうが見やすいことは確かだ。
今回取り上げるGPS魚探は8インチから10.4インチの画面サイズの機器。
実際このサイズ以上のGPS魚探は現在のところプレジャーボート向けには販売されていない。
最大サイズが10.4インチということになる。
しかもこれらのモニターはすべてが液晶。
ひと昔前の液晶画面は見にくい機種もあったが、最近は輝度も高く高精細な液晶モニターとなっている。
さて何を基準に選べばいいのだろう。
■大型画面サイズの最新鋭GPS魚探
プレジャボート向けのGPS魚探は、ここ数年で大きく様変わりした。
かつてはブラウン管が主流だったものが、液晶技術の発達と低コスト化によって次々と製品化されてきた。
液晶モニターはその特性から薄く作れるメリットがあり、設置スペースが限られるプレジャーボートには最適だったのだ。
日常生活でも液晶製品が主流となってきている。
テレビを始めパソコン、携帯電話の画面など、見回せばいたるところに液晶が使われている。
しかも実に綺麗な表示がなされているのだ。
プレジャーボート向け電子機器も小型の機器から液晶化が進んだ。
そして数年前から中型機、大型機でも液晶画面に切り替わってきている。
最近では640×480ドットVGAといった、パソコン画面にも使われる液晶画面の機器が主流だ。
ただ、レーダーや魚探など一部ではブラウン管の精細さが人気となっている機器もある。
すべて液晶とはいかない事実があることも確かだ。
高精細、高輝度の液晶画面を活かす中身のソフトも、電子機器を選ぶ基準となることは言うまでもない。
GPSでも魚探でもそうだが、いかに見ている人に、より多くの情報を分かりやすく提供できるかにかかってくる。
そのため各社とも基本機能の他、独自の機能を開発して様々なニーズに応えようとしているのである。
そうした、画面から得られる情報を、あとは使う側がいかに上手に使いこなしていくかということになる。
選択肢のひとつとしてGPSとDGPSという基準がある。
次にくるのはプロッタ機能、または魚探性能ということになるが、集められた情報が自分のボーティングに適しているかどうか、よく摺り合わせることが上手な機種選びと言えるのだ。
ハイスペックだから使い勝手が良い機種とは、決していえないのだ。
■GPSとDGPS
GPS(Global Positioning System )は、もともとは軍用目的で米国防省が管理運営している、航空機・船舶等の航法支援用として開発されたシステム。
上空約2万kmを周回するGPS衛星(6軌道面に30個配置)、GPS衛星の追跡と管制を行う管制局、測位を行うための利用者の受信機で構成されている。
マリン用電子機器では4個以上のGPS衛星からの距離を同時に知ることにより、自分の位置等を決定している。
GPS衛星からの距離は、GPS衛星から発信された電波が受信機に到達するまでに要した時間から求められる。衛星からの信号には正確な原子時計の情報などが含まれている。
一方のディファレンシャルGPS(DGPS)システムは、このGPS信号をあらかじめ正確に位置が分かっている場所(基準局)で受信し、GPSで得られた位置と真の位置からその誤差を計算し、ディファレンシャル情報(補正値)として送信局から放送する。
この補正値を受信しGPS衛星からの信号により計測した結果を補正するので、測位精度を向上させることができるわけだ。
その基準局である海上保安庁では中波無線標識(ラジオビーコン)の電波を使って、米国が運用するGPSの精度が1m以下となるような補正値と、GPS衛星の故障、システムの運用状況等の情報(インテグリティ情報)を直接ユーザー受信機に提供しており、その規格は世界共通となっている。
海上保安庁が送信する補正情報は、同時に気象情報も提供しており、DGPSタイプならこうした気象情報も表示可能となる。
多くの機器は潮汐情報がインプットされており、こうした潮汐グラフの表示機能を持つ。
釣りや出入港に有り難い機能だ。
GPSによる測位の誤差は1/100海里〜1/10海里、m表示だと18.52m〜185.2mといわれていたが、DGPSによっておおむね5m以下に誤差が軽減されるのだ。
ただし、この誤差は米国防総省が提供していたGPSに安全保障を理由として故意にノイズが混入されていたために発生したものであり、ノイズ混入が行われなくなった現在ではDGPSを採用しなくても誤差は10m程度までに収まるという。
また海上保安庁の発信する情報には気象情報も含んでいるため、最近のDGPS仕様の機器は、こうした気象情報の表示もできるようになっている。
この情報表示はプレジャーボートにとって非常に有り難いことで、今現在どこどこの岬では風向、風速、気圧、波高などの情報がリアルに表示されるし、波が高くなっていくのか、あるいは静まりつつあるのかなどの予測に非常に役立つのだ。
そうした安全面を考えればDGPS仕様を選びたい。
■魚探の出力と周波数
いい魚探とはどんな魚探なのか。
様々な考え方があるが、まずは多くの情報を得られる、ということに尽きるのかも知れない。
画面から得られる情報は、多ければ多いほど良い魚探といえるだろう。
たとえば底にヘバリついている魚が映るとか、イカなど軟らかい骨種の反射の鈍いターゲットが映るとか、そうした情報をアウトプットできる性能を持っているかどうかなのだろう。
あとは、経験でそれらを識別できるかどうかにかかってくる。
つまり、底に生えている海藻の種類も映像の出方で判別でき、その海藻を好む魚を狙ったら釣れた ! となるのだ。
魚探の性能を決定づけるスペックに、周波数と出力の関係がある。
基本的に、低周波は広く深く、高周波は狭く浅くという超音波特性がある。
低周波は減衰が少なく遠くまで進んでいくため、深場探知には有効であり、逆に高周波は波長が短いためにあまり遠くまでは進まない。
左の図
、どこにでも出てくる2周波魚探の探査イメージであるが、50KHzの低周波数で広範囲を探り、200KHzの高周波でボートの下を探るのだ。
超音波にはもうひとつ、低周波は泡や汚れに弱いという特性がある。
特に汚れの激しい湾内や気泡の多い海域などでは、低周波が使いにくいので高周波を利用して鮮明映像を得るようにしている。
汚れた海は湾内などに多いが、こうした海域は比較的浅いため高周波でも問題ないのだ。
超音波を発射する力が送信出力となるが、出力が大きければ大きいほど基本的には遠くまで進むのだが、超音波を発射するトランスデューサーの取付け方法や、海の条件などによっても届く範囲は変わるので一概には言えない。
さらに高出力、低周波用トランスデューサーはそれこそデカく、プレジャーボートに取り付けられるかという問題もでてくるのだ。
さらに、超音波の発射回数も魚探の性能を決定するスペックだが、多いほど探知もれが少なくなる。
一般的には毎分1000回程度だが、シラスモードなどの機能を搭載したハイスペック機は2500回程度も発射する。
ただ、残念ながらカタログにはあまり掲載されていない。
肝心なのは、反射して拾った超音波をいかに見やすく表示するか、機器に搭載されているソフトと機能の部分。
スペックと併せて、この見極めが上手な機器選びの決め手となるのだ。
送受波器は周波数、出力によって大きさや形状が異なる。
ボートに取り付けられるかどうかも考慮する必要がある。
さらに指向角もメーカーごとに異なる。
下記のカタログは2005年末から2006年2月当時に発売されていた
機種ですので、現行モデルと変わっている可能性があります。
8〜10インチGPS魚探カタログはコチラをクリック
6〜7インチGPS魚探カタログはコチラをクリック
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