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◆フィッシングスタイルから適したボートを選ぶ!
堤防や磯釣りからインフレータブルボートへ、あるいはキャリアブルボートへとステップアップするようなパターン、つまりボートを釣りの道具として考えるような人がまず行き着くFRP製のエンジン付きボートが、ここに紹介するようなパーソナルタイプです。 釣りの道具ですから、必要最小限の装備と機能性が備わっていれば、あとはいかにコストパフォーマンスに優れているかが選択のポイントとなることが多いでしょうが、単にコストだけでは判断することのできない要素もありますからその点を紹介していきましょう。 Q いままでは手漕ぎのインフレ−タブルボートで岸近くの小物を狙っていましたが、風があるとボートを出せないし、たまにはちょっと沖のポイントも狙ってみたいと思っています。 でも、どんなボートを買えばいいのか見当もつきません。 アドバイスを下さい。 A 手漕ぎのインフレ−タブルボートからの乗り換えということになると、まず考えられるのは、エンジン付きのインフレータブルもしくはアルミ製・FRP製のカートップサイズのボートです。 このクラスであれば、予算的にもエンジン込みで30〜50万円の範囲で収まるはずです。 しかし、どうせエンジン付きに乗るために免許を取得するのなら、20フィート前後の本格的なフィッシングボートを検討してみてはいかがでしょうか。 行動範囲がグンと広がりますし、その安定性、釣りやすさは格段に高くなります。 価格は21フィートクラスの国産艇で150〜200万円程度。 もちろん、エンジン込みの値段です。 エンジンは50馬力前後のガソリン船外機が搭載されます。スピードは25ノット(時速40キロ弱)くらいは出ますから、5マイル(6・7キロ)先のポイントでも12分で到着できる計算になります。 釣りのフィールドが飛躍的に広がることもお分かりいただけるでしょう。 ガソリン代の方は、ポイントまでの距離にもよりますが一日5000円くらいを目安にしておけばいいと思います。 最近は4ストローク船外機なども多く出ていますので、こちらを選択すれば初期の導入コストは多少高くなるものの、ランニングコストは半分近くに抑えることができます。 サイズ、価格、エンジン以外の選択基準としては、デッキ上の仕様が挙げられます。 基本的な仕様は、デッキの中央に運転ペースと収納ロッカーを兼ねたコンソールが置かれ、後部もしくは前部デッキ下にイケスが設置されているというもの。 このコンソール上部に風防と天井が付いたハードトップバージョンも多く見られます。 ハードトップ仕様が持つ「雨、風をしのぐ」という効果は想像以上に大きなもので、「多少の雨程度なら釣りに出たい」というような方なら迷わずこちらでしょう。 ただし、当然、オープンタイプとくらべると20〜30万円は高くなるようですし、風の影響を受けやすくなるという弱点も持っています。 アンカーを打たずに、流しながら釣ることが多ければ、この風流れの問題はとても重要になってきます。 さらに、あまりコンソールサイドの張り出しが大きいタイプだと、操船しながらの流し釣りがしにくくなります。 このクラスであれば1人〜3人くらいの釣行が主になるでしょうから、この点も考慮しておかないと操船ばかりに手をとられて、釣りにならないということにもなりかねません。 その意味では、釣りたいポイントの水深がどのくらいで、アンカリングが可能なのか(手でアンカーを上げ下げするのは予想以上に大変です)、流さなければならないのかを知っておくことも重要。 また、魚探は例外なく欲しくなると思いますので、予算に組み込んでおいて下さい。
釣りを主体にしながらも、家族を乗せたクルージングや海水浴なども楽しみたいというニーズに合わせて設計されているのがこのタイプです。 ただし、あまり欲張りすぎるとどの用途にも中途半端にしか対応できないボートになってしまい、後悔することになりがちです。 また、サイズ、価格共にかなり幅がありますから、用途や予算、乗り込む人数や性別、主に向うポイントまでの距離や海況を見極めてから検討にかかってください。 それがボート選びを失敗しないコツです。 Q 家族で楽しめるボートを探しています。 私は釣りをメインにしたいのですが、家族はあまり興味がないようなので、色々遊べるタイプがいいと思っています。 掛けられる予算は400万円くらいが上限です。 みんなが納得できるボートはないものでしょうか? A 国内のメーカーを中心に「フィッシングクルーザー」とか「ファミリーフィッシングボート」などというようなカテゴリーで多くの艇種がラインアップされていますので、予算的にもその中から選ばれるのがいいと思います。 まず、予算の面から考えてみましょう。 400万円程度ということですが、それがボート購入に係わる総予算なのであれば、マリーナの保証金や契約金、初年度の保管料、オプションや航海計器類の費用をあらかじめ差し引いておくことが必要です。 保管する場所や装備によって一概にはいえませんが、ここでは100万円をボート本体以外の予算としましょう。 残る予算は300万円。 この金額でフィッシングクルーザーを探すと、サイズ的には23フィートクラスあたりに落ち着きます。 23フィートに80〜90馬力の船外機を搭載したタイプです。 これで250〜300万円くらいが相場。 家族で乗ることを前提とするのなら、小さいながらもキャビンは必需品。雨、風、直射日光から体を守るスペースは不可欠でしょう。 マリントイレもぜひ欲しい装備ですが、ファミリーユースなら船首のベッドスペースの下にトイレを装備したタイプ(独立したトイレルームはないタイプ)でも十分だと思います。 ただし、このサイズでキャビンのスペースを広く確保しようとすると、どうしても釣りのための空間が狭くなってしまいます。 というより、釣りに限らず、よほど寒いとか雨が降っているとかいう時でない限り、狭いキャビンの中に閉じこもっていることは少ないと思います。 海の上ではオープンデッキにいる方が圧倒的に気持ちいいもの。 デッキスペースを優先した造りのものをお勧めします。 ただし、これはあくまで23フィートという大きさを前提にした場合の話。 25フィート以上になれば、キャビンスペースとデッキスペースとを、いずれも使いやすいバランスで確保することが可能になってきます。 食事もできるシートやテーブル、独立したトイレルーム、船首のベッドスペースがキャビン内の定番の造りですが、これが実用的に機能するようになるのです。 5トン未満の範囲では28フィートくらいが上限になりますが、このクラスになれば立派なクルーザーです。 その意味で、クルーザーとしての機能を求めるのであれば、24〜25フィート以上のボートを探した方がよいと思います。 もうひとつ、このタイプで大別されるのがブリッジ後部に設けられるリアドアの有無。 つまり、ブリッジの内部を完全に独立した居住スペースとするか、デッキからの延長線とするかの仕様の違いです。 釣りのウエイトが大きければリアドアなし、クルーザー的使い方に重点を置くのであればリアドアありです。
ブラックバスからシーバスへ、かなりのアングラーが流れたようです。 これらの人達はこれまでのような「ボートを買ったので釣りでもしてみようか」とか「とにかく魚が釣れれば何でもいい」というようなタイプではなく、ボートにもファッション性を求めてくるタイプ。 それなりのこだわりを持ったボート選びが必要になります。 また、バスアングラーに馴染みの深いアルミボートでは海はちょっと不安。 ある程度の深さのデッキがあり、安定性にも優れたタイプを選びたいものです。 Q 陸っぱりでシーバスを狙っていましたが、テレビなどで最近よく見かけるボートからのキャスティングも楽しんでみたくなりました。 乗り合いのジギング船にも乗ってみましたが、やっぱり自分のボートで好きな場所で釣ってみたいのです。 A 気持ちはよくわかります。 ボートフィッシングの最大の魅力は、自分の好きな場所で、好きなように釣りができる点(逆にこれが最初はなかなか釣れない理由にもなりますが)。ぜひ、夢を実現して下さい。 さて、シーバスを楽しむためのボートということですが「どうしてもこんなボートでなくてはならない」ということはありません。 しかし、キャスティングを前提とした場合の「釣りやすいボート」というのはあります。 まず、その基本要素を考えてみましょう。 キャスティングはボートの真下に仕掛けを落すのではなく、ロッドを頻繁に振ることになるので、デッキ上には邪魔になるものができるだけ少ない方が適しています。 その意味ではハードトップタイプよりはオープンの方が断然扱いやすいと思います。 また、風流れも少ないので、ピンポイントを探るような場合にも使い勝手がいいはずです。 大きさは内湾でのストラクチャー狙いなら、20フィート前後がいいでしょう。 あまり大きすぎるとポイントに近付けませんし、小回りも効きません。 デッキはできるだけ広く、フラットなもの。最近は船首にエレキを付ける人も多くなっているようですが、そのための装備(ブラケットや電源の確保)が考慮されているかも選択基準になるでしょう。 バスボートのようなキャスティングシートは、海の上ではほとんど役に立ちません。 それより、ボートの周囲を囲んでいるレールの高さを確認してみて下さい。 特に船首などでは、レールに体を預けるようにしてキャスティングするケースもあるので、膝より高いレールがないと体をホールドすることができません。 さらに、乾舷は低い方が間違いなく釣りやすいはずです。 しかし、あくまで海を走るわけですから、あまり波がデッキ内に打ち込むようでは危険です。 そのあたりの要素を考慮して、最近では海でのキャスティングの専用ボートも見られるようになりました。 前述のように自分で条件に見合う船を見つけてきてもいいのですが、最初から用途を限定して造ってあるボートは、やはりそれなりに機能性は高くなります。 専用艇は総じて、他タイプの同クラスと比較すると高馬力のエンジンを搭載し、価格も高くなっているようです。 特に、装備の充実やデザイン面において魅力のある輸入艇にはその傾向が強いのが特徴。 高馬力エンジンの搭載は、平水を走るバスボートと違って、そのポテンシャルを生かす機会は意外と少ないので、あまりこだわる必要はないと思います。 シーバスフィッシングを楽しむのであれば、いずれにしても1人はドライバーに徹さなければいけないので、輸入艇を気の合った友達2〜3人で共同購入するのも方法だと思います。
流し釣りと好対照に、走りながら釣るのがトローリングです。 しかも、基本的に外洋までの長距離を走らなければいけないので、高い走航性能とスピード、凌波性などが要求されます。 波に強いという特性は、重い艇体に深いVハル、高馬力のエンジンがもたらす傾向が強く、このような特性を持ったボートは輸入艇に多く見られます。 その分、価格的にも高価になりますが、ロッドホルダーやロッドスタンド、ライブベイトウェルなど、トローリングに必要な装備は充実しています。 Q 黒潮の中で豪快なトローリングをしてみたいのですが、やはり大型のフライブリッジタイプでないと無理でしょうか。 予算も限られているので、中型でトローリングが楽しめるようなボートを探しています。 もしあるのなら、選ぶ基準を教えて下さい。 A 確かに大型のカジキを狙うというのであれば、そこそこのサイズは必要ですが、カツオやシイラ程度であれば、中型のボートでも充分です。 大型のFB艇(スポーツフィッシャーと呼ばれますが)というのは、高い位置からカジキを発見しやすいというメリットはありますが、限りなくイメージの問題だと思います。 個人的にはボートのサイズは小さいほど釣りは面白いと思います。 もちろん、小型艇で大型のカジキを上げることも不可能ではありません。 トローリングを楽しむためのボートとなると、下は23フィートくらいからということになるでしょう。 さすがにそれ以下だと、ポイントまでの行程がおぼつかなくなります。 外洋のうねりの中を走るためにも、最低でもこのくらいのサイズは欲しいものです。 もうひとつ留意しておかなければならないのが、航続距離。つまり、エンジンの設定と燃費、それと燃料タンクの容量の問題です。 ホームポートからポイントまでの距離を計り、巡航速度で走った場合の速度で割って走航時間を算出します。 これに燃費を掛ければ必要な燃料の容量が出ます。 少なくとも必要な燃料の2倍のタンク容量は欲しいものです。 また、長距離を走る、外海を走ることを考えれば、2基掛け仕様の方が安心。 魚とのやり取りで小回りが効くのも利点です。 冒頭でも触れたように、この釣りに特性を持つボートは輸入艇に多いようです。 国産艇の同クラスに比べると格段に艇体は重く、大きなエンジンを搭載していますからランニングコストもかかります。 この点は覚悟しておく必要がありますが、個人的にはオープンのセンターコンソーラーにトローリングのための重装備をした輸入艇には、国産艇にはない魅力があると思います。 こうしたこだわりもボート遊びの楽しみのひとつです。 装備としては最低ロッドホルダーがあればトローリングは可能です。 これ以外に予備のロッドを立てておくスタンドやロケットランチャー、たくさんのルアーを流すためのアウトリガー、大型の魚を取り込むためのトランサムゲート、カジキ狙いならツナタワー(ハーフタワー)も欲しい装備のひとつです。 さらに、GPS、魚探、無線、水温計など数え上げればきりがありません。 あとは予算との相談です。
本格的にボートフィッシングを突き詰めていくと、最終的にたどり着くのがこのタイプです。 日本における最もポピュラーな釣り、船首を風上もしくは風下に向け、潮と共にボートを流しながら釣るという方法に特性を持った仕様が特徴。 最近はユーザーの要求がマニアックになっていることもあって、漁船に見られるような機能がプレジャーボートにも取り入れられています。 要はいかに潮に同調させて流すかということなのですが、プレジャーボートの不得意とするこの要素を克服するタイプです。 ある程度の深さのデッキがあり、安定性にも優れたタイプを選びたいものです。 Q 23フィートのボートで釣りを楽しんでいます。 沖の流し釣りがメインで、補機を付けて船尾を風上に立てる方法で釣っていますが、釣りになる時間が短く、どうも効率が悪い気がしています。 かといって漁船はどうも…。 いい船はないでしょうか。 A 流し釣りは、止まって行う釣りです。 したがって、まず静止した状態での安定性が重要になります。 釣っていて左右にグラグラ揺れてばかりいるようでは釣りになりません。 ボートを選ぶ場合は、この安定性をチェックしてください。 静止安定性を高めるための工夫には色々あって、チャインやキールを利用した方法もありますが、一番影響するのは船底の形状です。 乱暴にいえば、船底がフラットなほど安定性が高く、角度がきついほど揺れるということになります。 しかし一方、走航中は船底がフラットだと叩く傾向にあり、Vが深ければ波を切り裂きながら走ることができます。 ついでに触れておくと、滑走して走らせるための馬力としてはフラットなほど小さな馬力で済みます。 このバランスをいかにとるかが、各ボートの個性となっているといっても過言ではないでしょう。 流し釣りをするボートの場合は、船底の角度があまりなく、チャインが張っている方が安定性が高く、扱いやすいはずです。 ただし、前述のように波にはあまり強くはありませんので、走航する海域のコンディションによって選択する必要もあります。 もうひとつ重要なのが、風流れと風立ちの問題。一般的に国産のプレジャーボートは軽量で喫水も浅いため、どうしても風の影響を受けやすくなっています。 通常は風上に船首を向けて止まっても、風で横流れしてしまい180度回転してしまうパターンが大半です。 仕方なく小型の船外機などで後進をかけ、風下へ落とさずにボートを一定方向に保つように操船するわけですが、この方法は常時スロットルに手をかけていなければならず、しかもなかなか方向が一定しません。 これまでは走航性を優先するあまり、こうした弱点に甘んじるタイプのボートが主流でしたが、昨年あたりからヤマハのYF-23をはじめ、ヤンマーなど「船首が風下に流されにくい」ボートが出てきたようです。 船首が風下に流されにくいということは、スパンカーの効きもいいということであり、これなら漁船に近いレベルで風に立てることも可能でしょう。 ただし、スパンカーも個別のボートに合ったセール面積や形がありますので、メーカーや販売店、艤装専門店などに相談してみるといいと思います。 また、流し釣りの基本である「操船しながら釣る」というスタイルに、本気で対応しようとする姿勢も見えてきました。 これまで、手前船頭の場合は邪魔になっていたブリッジサイドの出っ張り部分がドアのように開いて、操船席から直接竿を出せるような工夫もその好例でしょう。
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