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困ったことに私たちの身近なフィールドでは、ここしばらく青物の気配がまったく無くなってしまっている。 いったいどうしたことか。 雑魚、マアジ、マサバ、シラス類・・・等々、青物の好む小魚(=ベイトフィッシュ)は魚群探知機を真っ赤にするほど居るのに、肝心のハマチやブリ、カンパチ、ヒラマサが全く居ない。 あれだけ釣れていたのがウソのように、ここ最近の宇和海は静まりかえっている。 おかげでジギングセットのグランドスパイもステラもマーフィクスも全部部屋の飾り状態だ。 いっつもいつも遠征には行けない。 時間も経費も限度がある。 だから普段は日帰り、半日帰りで楽しめる近場で青物が釣れれば気分爽快。 そうやって積み重ねた日頃の技術や知識を2ヶ月に一回ペースの遠征で試すのが私たちのスタイル。 その「日頃」が釣れないので非常に辛い。 青物の気配がないために始めたカサゴやメバル、マアジ、カワハギ釣りもあっという間にめちゃくちゃ腕を上げてしまった。 これらの魚は一発必中でみんな釣ってしまうほどになってしまった。 これは、裏返せばそれだけ青物狙いが出来ていない証拠。 困ったものだ。 夜勤明けの日曜日、昼までのんびりして朝からカサゴやメバル狙いで出船していた楠さんが近家港に帰ってくるのを待つ。 考えることはみんな一緒で、なぜかスズキ用のタックルを持って待ちかまえている仲間達が港にそれぞれ集合。 港で出くわしたら「あぁ〜、君も!」なんて笑ってごまかす。 Kさんが集合かけたわけではないのに「そろそろ、釣れないで戻ってくる頃だろう」と各自で計算して港で待ちかまえているのだ。 案の定、Kさんはクーラー一杯にカサゴ、メバル、マアジ、マサバを釣って早々に帰ってきた。 みんなでボートの係留、ジギングセットや餌釣りセット、小魚が一杯のクーラーを下ろしてあげてかわりにドカドカ乗り込み始める。 「さ、いこう!いこう!」と年輩の正木さんが語りかける。 遠慮無しのお友達なので楠さんも不平はない。 「一人じゃつまんないからねぇ」と神様のようなお言葉。 しかし、そのあとに「俺よりヘタッピが来れば、見てるだけでおもしろいしネ」と続ける。 そのヘタッピとは? みんな内心では「俺ではない」と自負しているが、釣果はその日の運も関係してくるのでビクビクしながら釣れますようにと祈っていた。 3分でポイントに到着。 ヘッタッピの称号を被せられないようにすぐさまキャスト開始だ。 2〜3回投げると最近始めたばかりのビギナー君にヒット。 みんなが「おぉ〜来た、来たぁ」と叫びながら見守る・・・・あれ? 「竿をたてて!」「ラインを緩めて!」あれれ? そう、ビギナー君にファーストヒットを奪われたみんなはウソばかり教えている。 そのうちシーバスはエラ洗い。 当然、一発でフックアウト。 その瞬間に「わっはははははは」と大爆笑。 なんてひどい仲間なんだ。 聞いてみると、このビギナー君は昨日もシーバスをヒットさせたがランディングまで持ち込めなかった様子。 みんな、ヘタッピの称号を彼に与えようと努力している様子だ。 悪い仲間だ。 オモテで三人がそうやって蹴落とし合っている隙に、こちらは撮影用のシーバスを捕獲する事に専念。 いざとなれば「俺はカメラマンだよ」と言い訳できるので、彼らの争いの輪には入らず冷静にシーバスを探し続ける。 オモテで順にヒット、バラし。ヒット、ファイト、バラし・・・。 みんながバラしまくる。 「今日はアタリが多いのに誰もランディングできていないぞ」と全員にプレッシャーが押し寄せてきた。 そうこうするうちにベテランの正木さんが一尾捕獲。 シーバスの食い込みが良くなってきた感じだ。 トモでキャストし続けていた私のSV70にもガッチリとアタックしてきた。 PE0.6号、ラパラフィネスライン12ポンド(リーダー)とエクスプレッション803のため無茶は出来ない。 ボートの際で何度も抵抗したわりには60センチ程度とサイズはさほど大きくなかったが嬉しい一尾だ。 これで二抜け。 残る三人は必死にバラしと戦っている。「ふふふ・・・」と正木さんと私だけは余裕の微笑み。 言い出しっぺのKさんも焦る。 16:30の陸上がりまで何度もバイトを得た三人だが結局捕獲に失敗で撤収した。 ある意味意地悪な釣りだったが、こうやって痛い目に遭えば、釣りに対して猛勉強し、さらにこっそりトレーニングすることだろう。 さて、次回のヘタッピ決定戦は・・・・・。 なお、最強のヘタッピ称号を得たビギナー君は、なんと巨大なエイをキャッチしてしまった。 これで2〜3ヶ月、下手をすると半年は、このネタでみんなに笑われることだろう・・・可愛そうに。
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