10月1日、荒川河口から2.5km上流に荒川ロックゲートがオープンし、荒川から小名木川を抜けて隅田川まで船舶が航行できるようになった。
かつての舟運の幹線が復活したわけで、これによって、観光レジャーや防災ネットワークなど、新たな河川利用のあり方として、運河と舟運が見直されそうだ。11月3日には、その荒川ロックゲートオープンを記念して、クルーズイベントも開催され、約300名近い参加者が、ロックゲート通過や運河クルーズを体験した。
■荒川ロックゲート
ロックゲートとは、水位の違う2つの川の間を船舶が通行できるようにするための水門で、日本では閘門(こうもん)と呼ばれている施設。
川と川の間に水門を造って水位を調節し、水位を同じにして船を通のが、一般的なロックゲートの仕組み。まさに「水のエレベーター」だ。
この荒川ロックゲートは、水面の高さが最大で3.1mも違うという荒川と旧中川間に設けられたもので、前と後のゲートの間が65m、幅は14mというローラーゲート形式の巨大な閘門。
通過可能な船舶は、最大長55m、最大幅12m、最大高4.5m以内の大きさの船なら通過可能だ。
開閉速度も10m/minと日本最速である。
また閘門としては初めて阪神・淡路大震災クラスの地震でも閘門・ゲートが耐えられる耐震設計で、非常時には速やかな船の通行を可能にしている。
■地域と連携、ロックゲート体験クルーズに250人以上が参加
荒川ロックゲートのオープンに合わせて、実際に船に乗ってロックゲートを通過、江東内部河川のクルーズを実体験してもらおうといイベントが11月3日に開催された。
国土交通省関東運輸局と荒川下流河川事務所が主催したもので、日本舟艇工業会やマリンスポーツ財団をはじめ、関係団体や地域NPOなどが協力して様々な体験クルージングプランを用意、約250名を越える参加者がロックゲートを通過して内部河川のクルージングを楽しんだ。
このイベントは、多くの地域住民に参加してもらうことで防災意識の向上を啓発すると同時に、レジャーを通じた地域交流によって地域防災ネットワーク構築に貢献できることを目的として開催されたもの。
わかりやすくいえば、できるだけ多くの人に防災を意識してもらおう。
それには一度乗ってもらうのがいちばんいいということである。
万が一、大きな災害が発生して道路などが寸断された場合にこういった河川を使って、被災者を救出したり物資を運んだり、復旧活動を含めて河川舟運は大きな役割を果たすと考えられているのだ。
その一方で、平常時には体験クルージングやカヌーなどのレジャーを通じて地域の観光や交流の拠点としても有効に利用できる方法も検討されている。
今回のイベントはそういったウオーターレジャーの可能性を探る絶好の機会となった。
実際に参加した地域の人たちも、「大きな水門ができたのは知っていたが、こんなふうに船で通れるとは思わなかった」とか、「陸上から街を見ている感覚とまったく違う」という意見も多く、もっと定期的に乗船会を開催してほしいという声も聞かれた。
今回のイベントではミニボートの体験試乗会やキャプテン体験をはじめ、河川内のチェックポイントを回るポーカーラリークルーズなど、家族で楽しめる体験メニューが用意され、どのメニューも定員がいっぱいという大盛況だった。
今後も地域と連携したこういったイベントの開催や参加は、プレジャーボートの健全な普及、底辺の拡大といったことで考えると、大きな意義がある。
プレジャーボートの社会貢献プログラムとしても積極的に行っていくべきだ。
ロックゲートの通過は、初めて体験する人にとってかなりエンターテイメントな瞬間。
当日の水位差は2mを越え、水門が締まると水位が下がっていく。
水門の開閉速度は日本最速で、ロックゲートの通過時間は約20分。その間小型のボートは、両岸のチェーンを掴みながらボートを停船させて待つ。
このロックゲートは平成17年10月3日から通常利用ができるようになっている。
利用時間:平日・土曜8:45〜16:30
(日曜・休日及び12月31日から1月3日は除く)
利用料:無料
ただし江東内部河川に関しては、10月1日から通航ルールが施行されている。
航行ルールは厳守したい。
|
 |
|