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●天気と小型船舶 荒天による小型船舶の海難事故は、直接人命の損失に繋がることが多い。 海の男と呼ばれているベテランの漁師さえも、すべてを知り慣れているはずの沿岸の海域(漁場)であっても、その日の天気を読み違って出漁し、荒天下の波浪に遭い転覆事故で、尊い命を失う痛ましい海難事故が昨年も発生している。 風速と高波の関係を気象庁風力階級表(表1)を参考にしてみると波高は、風力6で3メートル(起こりえる最大波高は4メートル)を超すようになる。 この場合の航行可能な小型船舶は、外洋帆船や外洋漁船などの特別仕様船舶に限るとされている。 荒天下の航行許容範囲は船舶の構造と密接な関係にあり、一般の小型船舶は荒天下の航行は避けるべきである。 従って、小型船舶の船長は、出航前や運航中の気象状況や情報に対し、常に十分な注意を払い、船舶の航行能力に合った、将来の天気を予測できる能力が必要不可決となる。 国家試験の気象問題は基礎的なものであることから、海技免状を受けた後の肉付けが必要となってくる。 ■表1-気象庁風力階級表 ![]() ■気象現象 天気現象の本質は、地球を覆う水蒸気を含んだ大気の運動とそれに伴う水蒸気の変化と言える。 天気に関わる地球を覆う大気層(対流圏)の厚さは、両極地域で約6キロから7キロ、赤道付近で15キロから18キロで、これを一つの立体と考えると、約(6378キロ)2×4×3・141の2乗で、その厚みは約10キロである。 このことから、いかに地球を覆う大気の層がわずかであるかが分かる。 また大気の気温差を見ると、赤道付近と極地域の気温度差は、赤道付近の気温が28度で極地域はマイナス40度とその差は約70度である。 また高度による気温差は、赤道付近の地上気温は28度で、上空18キロ付近はマイナス50度とその差は約80度である。 日常生活の中で目認できる現象は、沸騰まじかのお湯の表面の状態である。 また夏期の激しい天気現象の雷雲は、地上付近の大気の温度は30度を超し、鉛直に発達した雷雲頂はマイナス50度に達する。 まさに沸騰寸前の熱湯の表面である。 大気の鉛直運動について見ると、1Hpの気圧を降下させる運動は、毎秒数センチの上昇気流に相当すると言われている。 水平運動について見ると、東京と栃木県宇都宮市の間に1HPの気圧差があると、気圧の高い方から気圧の低い方へ、上空では約9.5m/sの風が吹くと言われている。 このままの風が地上で吹くわけではないが、海上では上空の約70%の風速で6.6m/s風が、等圧線に対して20〜25度の角度で吹くと言われている。 陸上では地表との摩擦があり、海上よりやや弱いと考えられ、等圧線に対して約30度の角度で吹くと言われている。 空に浮かぶ雲の縁が、青空の部分とはっきりと区別ができ、雲の底は雲のない部分との境界がはっきりと区別ができる。このことから、水蒸気を含んだ空気と乾燥した空気、温度差のある空気など、つまり異なった性質の空気は混合しにくいことがわかる。(表2) その他、空を見上げていると雲は、動くものと動かないもの、正反対の方向に動いているものがあることに気付く。 地球を取り巻く平均10キロの厚さの大気層が、何層にも分かれていることがわかる。 地上から約30メートル程度が地上の凸凹の影響を顕著に受けるがそれ以上の上空では比較的自由に動き1・5キロ以上はほとんど地形には左右されずに自由に動くことができる。 3キロ以上になると地上の影響は、大きな山脈などの特別な場合以外は受けずに動き、地上の天気を左右する基本的な大気の運動をする。 こうした性質を基に天気現象を見たい。 ![]() ■高気圧 高気圧は、発生する場所でその構造が異なり天気も異なる。 異なると言っても晴天と雨の日のように異なるわけではない。 冬期の間のテレビなどの週間予報で「今年の冬は、シベリア高気圧が弱いので北西の季節風が弱く暖冬である」などとの解説にでる高気圧の代表的なシベリア高気圧は、アジア大陸の中央に半永久的に発生し存在している。 冬によく発達するがその原因は、広大な陸地の表面の性質と高緯度のため、太陽から受ける熱よりも放射する熱が多くなり、非常に地表が冷たくなり、それにともなって地上付近の空気が冷却され大気の密度が大きくなり重くなって気圧が高まる。 従ってシベリア高気圧は地上に近いほど高気圧の性質がはっきりと現われ、上空に昇るにつれて高気圧の性質は不明瞭になり、むしろ低気圧の性質が見えてくる。 つまりシベリア高気圧地表付近に在り、背の低い(厚さ2〜3キロ)高気圧である。 シベリア高気圧の勢力圏下では、地上の近くで高気圧から吹き出す風が強く、冬期間の日本海ではシベリア高気圧が張り出すと風が強くなり、海上はこの風により波浪が大きくなる。 太平洋でもシベリア高気圧の圏内に入ると、高気圧から吹き出す風により海上が荒れる。 勢力の周期は1週間程度である。(図1) ![]() 夏期の間のテレビなどの週間予報で「今年の夏は、小笠原高気圧の勢力が強く、ここしばらく覆われ、風のない暑い日が続くでしょう」などとの解説に出る小笠原高気圧は、北緯25度付近に地球的規模の大気循環による下降気流を基に半永久的に発生存在し、夏期の間に大陸の高気圧の勢力が弱まることから相対的に発達し、広く日本列島を覆い鯨の尾と言われる形で朝鮮半島まで覆ってしまう。 冬の間はハワイの付近まで後退する。 小笠原高気圧の発生は、大気の大循環によることから上空に昇る程高気圧の性質が明瞭になり、地上に近くなればなるほど強力な高気圧としての性質が不明瞭になり高気圧として吹き出す風も弱まってくる。 こうしたことから夏期の小笠原高気圧の圏内では、無風の暑い日が続き海上は穏やかな日が続く。 春先や秋口に、大陸からやってくる移動性の高気圧は、シベリア高気圧からちぎれるようにして別れてやってくるもので、別れた当時はシベリア高気圧としての性質をもっているが、低緯度の暖かい大陸上で暖められた結果、温暖な高気圧に変質したもので上空まで高気圧の性質を示すようになる。 移動性の高気圧は、高気圧の中心の進行方向の前半分と後半分では高気圧を構成する大気の状態が相当異なり、前半分は比較的寒冷な乾いた大気で下降する大気も安定しており、良い晴天をもたらすが後半分は、湿度の高い大気となり高気圧とはいっても均一性ではなく、不安定な大気状態で高気圧の圏内といっても、ときには雨や風も強く吹く。 4月中旬から下旬にかけて、移動性高気圧の前面に覆われた夜などは、無風の晴天となり夜間の放射冷却により、晩霜などが降り思わぬ農作物への被害が発生する。 また高気圧が比較的冷たい場合は、暖かい瀬戸内海などで霧が発生し船舶の航行の障害となる。 高気圧の後半分に覆われた場合は、東よりまたは南東の風が強まり、海上で思わぬ荒天になることがある。 その結果移動性高気圧の場合は、高気圧の性質に十分注意が必要となる。 オホーツク海高気圧は、最近まで冷たいオホーツク海の海水により、発生する高気圧と考えられていた。 その後、上空の気象現象が研究されるようになり、日本上空を南北に振動するジェット気流によることが裏付けられ、その構造は上空まで高気圧の性質を示し、比較的安定していることがわかっている。 しかし、寒冷な高気圧であることから地上付近の大気が太陽熱によって暖められると不安定(上昇気流の発生)になり予想外の天気の変化がある。 よく5月頃、オホーツク海の高気圧に覆われた朝から、からりと晴れた絶好の晴天に心弾んで海上に出たところ、ちょうと昼時になって、やにわに西の空に積雲が湧きだし、日差しが遮られたかと思っている間に、積乱雲(入道雲)となり、30分もしないうちにひどい雷雨となる。 初夏の朝、観天望気では、風がなくからりと晴れ渡り、ひんやりとし、若葉の緑が目に染みるような朝、前日の西の空は夕焼けで今日の晴天を告げている(予想できる)ような場合は、警戒が必要である。 ■低気圧 人間生活にとって悪天をもたらす気象の代表は低気圧である。 これから低気圧についてその構造、発生する場所、移動経路から低気圧のもたらす荒天について見てみたい。 まず低気圧の発生する場所であるが、私たちが住む日本を通過する低気圧は、温帯低気圧と言われるもので、必ず低気圧の進行方向の中心前に温暖前線、後に寒冷前線を連ねている。 北緯30度から北緯40度の位置にある日本は、温帯低気圧が発生移動する経路である。 発生は前線の波動でその感覚は間隔は約1000キロである。 低気圧は移動しながら発達し日本列島に荒天をもたらし、東方海上に抜け消滅するのが一般的である。 しかし、よく観察すると低気圧が来たから風雨が強くなるとばかりは言えない。 そして低気圧の移動速度は、一定でなはなく回りの気圧配置や気温の分布によっても異なってくる。 経験法則的に見れば、温帯低気圧は大陸で発生し東進するものであるが、発生と移動状況には4つの形態が見られる。 第一に、シベリアで発生し東進しながら衰弱しオホーツク海に抜けるが、海上に出てから再び発達をはじめ北海道地方に暴風雨をもたらす。この形態の低気圧は冬期に多く警戒が必要である。 第二に、中国の華北で発生し日本海に抜け発達しながら東北日本を縦断して、三陸沖に抜けて行くもので、夏に多く、特に日本海に出て発達するものは、降雨は比較的少ないが南寄りの風が強くなり、太平洋岸や南西に開口した湾などでは警戒が必要である。関東以西の太平洋岸では注意が必要である。(図2) 第三に、中国の揚子河流域で発生し、東シナ海に出て日本海に抜ける場合は、北九州や山陰地方に雨をもたらす。 日本の南方海上を東北東に進む場合は関東以西に雨をもたらす。 日本海を抜ける場合は、日本列島の地形の影響を受け、南方海上に低気圧が発生し急速に発達し、荒天をもたらすことがある。 冬期と梅雨期に発生することが多く警戒が必要な低気圧である。 また寒冷前線の前方に不安定線、後方に二次前線の発生がある。 接近の兆しは、低気圧中なのに穏やかで煙霧が出ているような場合で、急激に突風が吹き出し海上は大荒れになる。 特に警戒が必要である。 第四に、中国華南または東シナ海で発生し、北東から東北東に進むものがあるが、特に春先に発生するもの「メイストーム(台湾坊主)」と呼ばれ、急速に発達して半日程度で九州南部または南方海上に達し海山とも大荒れとなる。 いづれの低気圧も移動速度は、経験法則的に観て、40/h前後で暖域内の等圧線に沿って移動することが多い。(図3) ![]() その他の低気圧であるが、台風といわれる前線をともなわない大規模な熱帯低気圧については、得に海上で荒天をもたらし船舶の航行に障害をもたらすことは、承知の通りであるから説明を省くことにする。 地形性低気圧と熱低気圧は規模は小さく発生する場所が決まっており、停滞しているかまたは移動し、前線はともなわない。 地形性低気圧の発生の原因は、山脈などに一定の方向から強い風があたった場合、その風下に低気圧が発生し地域独特の荒天をもたらし、強い風がおさまれば削減する。 また熱性低気圧は、地上が強く熱せられ雷雲をともなうことがあり、狭い地域で荒天をもたらすことがあるが、夜になると削減する。 ■前線 低気圧の説明で前線という言葉を何度も繰り返したが、前線域では低気圧以上に急激な荒天を見ることが多い。 前線は異なった性質の空気が接している境界で、その境界が地上や海面または水面と接したところで、境界の幅は150メートルから数十キロで、異なった性質の空気同士が自由に混ざり合えるところである。 この境界には、極域の寒気が赤道域の暖気内に侵入する部分(寒冷前線)、赤道域の暖気が極域の寒気内に侵入しようとする部分(温暖前線)の二つがあり、寒気内の波頭を境に交互に波を打ち表面に対して傾斜して接している。 傾斜角度は地球の自転や空気の密度、地球表面との摩擦などにより決まる。 傾斜の実験例は、密度(重さ)が異なった液状で混合しにくいものを静止している同じ容器に入れると、異なった液状の境界面は地表に対して水平であるが、その容器ごと回転させると遠心力が回転速度に応じて発生し、重いものは回転軸外側、軽いものは反対になるように移動し、境界面は傾いて来る。 寒気が暖気に侵入しようとしている面(寒冷前線)は、寒気が重いので沈み込むように暖気の下に潜り込むことから、地表との摩擦が加わり1分の100から1分の150である。 暖気が寒気に侵入しようとしている面(温暖前線)は暖気が軽く寒気の上を滑りあがることから1分の150から1分の200である。 この結果、寒冷前線面が温暖前線面より狭く、前線面は数十キロから数百キロとなる。前線付近の一般的天気の状況であるが、温暖前線は約300キロ手前に雨域があり、上空の温度が急激に下降するような場合は雷雨や突風を伴い荒天域になる。寒冷前線は、前線約50キロ後方に突風や雷を伴った驟雨性の雨域がある。(図4) 前線の進行速度は、20キロ/hから40キロ/hで温暖前線より寒冷前線が早い。 また、極側にできた波頭に温帯低気圧が発生することから低気圧の発生の目印となる。低気圧の発生の間隔(振幅の波長)は約1000キロである。 前線通過時の特徴を経験法則的に見ると、温暖前線では、前線の手前で雨が降り出し、南東の風が吹き、前線通過後は南から南西の風になり風が弱まる。 気圧は前線の前出下降するが通過後はほぼ一定になる。 前線通過後は湿度が高くなり、前線通過後はしばらくの間晴れ間がある。 顕著な温暖前線の接近の兆しは数日前からわかり、前線の前方約1000キロ付近の上空6000メートル以上に巻雲や巻層雲が広がり、前線が近づくに連れて次第に雲の厚さが増し、雲は低く(3000メートル)なり高層雲となりさらに雲は高度が低くなり乱層雲となる。 前線の前方にはしばしば前線霧が発生する。 寒冷前線は、全面暖気内では南から南西の風で、通過後の寒気内に入ると西から北西の風に急変し、雲は普通は積雲か積乱雲で、降雨があれば驟雨性で突風や雷雨を伴うことがある。 気圧は前線の前で下降し通過後急激に上昇する。 気温と湿度は前線通過後急激に下降する。 視程は前線が通過すると良くなる。(図5) その他の性質の異なった空気の境界を前線と見ることから、前線にも前に取り上げた地形性の低気圧のように、同一の空気域でも小規模であるが地形的な前線(不連続面)が発生する。 岬や山のような地形の場所でその影響によって風の収束(圧縮)や発散(膨張)が起こり、気温や湿度の違う空気域が、小規模であるができ、前線のような不連続面が発生する。 しかし小規模と言えでも局地的には、大きな影響を及ぼすことがあり、特に房総半島沖に発生し、海上に荒天をもたらすことは船舶関係者によく知られている。 ![]() ■風と雲 観天望気による将来の天気の予想は「風」と「雲」の観察であり、「風」については世界中の地域で「おろし」「だし」「ポラ」「フェーン」などの独特の呼び名がある。 風については前節でも一定の距離間での気圧差と風速について簡単に説明したが、風と地形の関係は密接であり、割合に近い場所でも二点間の風が大きく異なることがある。 また同一地域の内陸部での風速を1とした場合海岸地方では1.5倍、沖合では2倍くらいの風速である。 したがって、近くの内陸の気象台発表の風速については、約5割り増しと経験法則上から言われている。 海峡、峠、半島などの独特な地形の場所では地形に応じた風が吹き、地形に準じて吹く風は予想以上に強いものである。 その結果岬などでは、海流や潮流、回り込んだ波(回り波)が重なって複雑な三角や潮波がたつことがある。 また風の向きと将来予想される天気の関係は、昨年の桜田氏の本紙掲載のおもしろい解説を参考にしていただくことにしたい。 雲を観測することは、観測地点の空気を立体的に実際に見ることであり、将来の天気が予想できる。 雲が浮かんでいる高さや動いている方向、速度、形は大気の立体的な構成状態を物語っている。 経験法則的に日本などの中緯度地域では、雲の流れが東から西に流れる場合は天気が悪くなり、これと反対方向二流れる場合は天気が回復する兆しである。 また雲の移動速度は、その高度の空気の流れで移動速度が早ければやがて、地上でも風が強くなる兆しであると言われている。 雲の発生高度と形態について見ると、現在用いられている10種に区分することが一般的である。 巻雲は、すべての雲のうちで最も高いところに生じ、散りじりの繊細な白色の雲片の集合体で形は羽毛状、絹糸状で形の急変はなく、時々帯状や放射状に並ぶことがある。 台風や低気圧、前線などが近づく前ぶれのこともあるが、天気の良い時にも出る。 巻積雲は、鱗のような小さな雲片の群れで、小波状、帯状に並んで見えることが多く、巻雲や巻層雲が変化している過程のもので、しばらくすると巻雲や巻層雲になり現われることは少ない。巻層雲は、白色のベール状の雲で空一面に広がり、薄い時は月や太陽に「かさ」がかかるのが特徴である。 温暖前線の遥か前方に現われ、天気が崩れるのが普通である。(表3&図6) 高積雲は、楕円状の雲の固まりの集合体で、碁盤の目状や平行な帯状をしていることが多く、巻積雲の雲塊より大きいので太陽や月の面を通る時きれいな光環や彩雲が現われることがある。 高層雲は、一様な灰白色のベール状の雲で、空いっぱいに多い太陽などはぼんやりして潤んだように見え、高高度の上空の薄い雲から、低いところの厚いものになり、次第に乱層雲になる。 低気圧がだいぶ近付いた証拠で、たいてい温暖前線の前方に現われ本格的な行や雨を降らせる。 層積雲は、厚いロール状または細長くて丸みのある団塊の群れで連なって灰色の帯状に見えることがある。 層雲は、いちばん低い所に現われる、灰色の一様な雲で特別な形はないが、空いっぱいに広がり霧雨を降らせる。 乱層雲は、厚い暗灰色の不定形の雲で、その下荷不規則なちぎれ雲を伴い低気圧の中心付近や温暖前線の近くに現われ、連続的な雨や雪を降らせる。 積雲は、平らな雲底のドーム状の厚い雲で、夏の日中に現われることが多いが、寒冷前線の近くに現われたりし、わずかな雨を降らせることがある。 積乱雲は、入道雲という通称名を持っており、よく夏の空や冬の日本海側に発生し鉛直に発達する。 十分に発達した雲の雲頂は巻雲となり「かなとこ」状になって周囲に吹き出している。 雲の下では、突風と共に稲妻や雷鳴を発し驟雨性の雨や雪を降らせる。 ![]() 雲について述べたが、よく航海中に雲と霧の区別について、質問を受けるので簡単に触れておくことにする。 地上に接しているものを「霧」、地上から離れているものを「雲」として分けている。 半島や島の風上側の斜面で「雲」が発生している場合に、風下側の斜面では霧となることが多く、初夏の大島三原山南西斜面に雲が発生している場合などは、風下の北東斜面から海上にかけて霧が発生していることがある。 東京湾を目指し波浮港を出航するに際して、三原山を振り返って見た時、山がすっぽり雲に覆われているような場合は、東側島影の霧中の海上レーダーを頼りにして、航海するはめになることがある。 * * * 気象現象について経験的なことを加味しながら、観天望気の法の基礎となることを述べたが、各種の気象情報を基に、これを機会に数時間先の天気の予想をし、より安全な航海をしていただければ幸いであります。
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